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メッセージ >
聖書の学び
Title
第15課「あなたの信仰があなたを直したのです」
Speaker
堂会長 イ・ジェロク 牧師
Bible
Date
2014-08-22
読むみことば: ルカ8:43-48
覚えるみことば: ヘブル11:6
参考にするみことば:ルツ1章、ルカ21:1-4
教育目標:十二年の間長血をわずらって苦しんでいた女がイエス様の着物のふさにさわることだけでも直ったように、信仰によって答えられる聖徒になるようにする。
主がよみがえられた週の初めの日の夕方、弟子たちがいる所に現れました。弟子たちはとても喜んで、その時いっしょにいなかったトマスに「主を見た」と言います。ところが、トマスはじかに自分が「その手に釘の跡を見、私の指を釘のところに差し入れ、また私の手をそのわきに差し入れてみなければ、決して信じません」と言います。八日後に、弟子たちにまた現れられた主はトマスに「あなたはわたしを見たから信じたのですか。見ずに信じる者は幸いです。」と言われます(ヨハネ20:29)。
心が正しい人は、良い知らせを聞けば、疑わないでそれを心にしまって手本とします。一方、悪い噂を聞いた時は、同調したり悪を行ったりしません。むしろそれを教訓として「私はそうしないぞ」と心に刻みます。
1.イエス様の噂を聞いて直った女の信仰
ルカの福音書8章には、十二年の間長血をわずらっていた女のことが記されています。長血とは習慣性子宮出血のことで、血が出続ける病気です。一、二年でもなく、十二年も苦しんだのですから、体の力はなくなって、心の傷もどれほど大きかったでしょうか。しかも長血は汚れているとみなされていた病気で、人々に背を向けられて本当につらくて苦しい生き方をしなければなりませんでした。他の人ならこのような身の上を恨んで絶望したはずでしょうが、女は最後まで人生をあきらめませんでした。
そんなある日、女はイエス様についての噂を聞いて、心に希望が湧き始めました。その方に会えば、死んだ人も生き返って、ツァラアト、中風、悪霊につかれていた人が完全になり、目の見えない人が見るようになり、聞こえなかった人が聞き、話せなかった人が話せるようになる、驚くべき事が起きたからです。女は心が良かったので、イエス様の噂をそのまま信じることができました。女はついにイエス様がおられるところまで訪ねて行ったのです。
いざ着いてみると、イエス様は数多くの人たちに囲まれていました。「あんなに高くて偉い方の前で、私があえて口を開くことができるだろうか」と思いましたが、「あの方のお着物のふさにさわることでもできれば、きっと直る」という信仰が湧いてきました。それで、切なる心でイエス様の着物のふさにさわりました。その時、イエス様から力が外に出て行って、すぐに血の源がかれて直りました。ハレルヤ!
2.神が喜ばれるルツとヨセフの心
この女の心が良くて、イエス様の噂だけ聞いても出て来て直ったように、聖書に記されている義人たちの心は違うのが見られます。ルツやヨセフだけ見てもわかります。
ルツはモアブの異邦の女であり、ナオミの嫁です。ナオミの家族は飢謹を避けて、ユダのベツレヘムからモアブの野に移住しました。ところが、そこに移住して十年くらいになったとき、家にいた男たちはみな死んで、やもめになったナオミとふたりの嫁だけが残されました。
ある日、ナオミはユダの地に【主】がパンを下さったと聞いて、ふたりの嫁を連れて旅立ちます。ナオミは途中、ふたりの嫁が他国で夫もなく生きるのだと思うと不憫で、それぞれ自分の母の家へ帰って平和に暮らしなさいと言いました。新しい門出を勧めたのです。
するとオルパは泣きながら離れて行きましたが、ルツは死によってもナオミから離れるようなことがないと言います。[ルツ1:16-17]「あなたを捨て、あなたから別れて帰るように、私にしむけないでください。あなたの行かれる所へ私も行き、あなたの住まれる所に私も住みます。あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です。あなたの死なれる所で私は死に、そこに葬られたいのです。」と告白します。
ルツはいくら将来が苦しくて険しいとしても、ひとりになったしゅうとめから離れないで、子としての道理を尽くして仕えました。神は、自分の利益を求めないで子の道理を尽くしたルツを祝福してくださいました。つまり、ルツはベツレヘムの裕福な人ボアズと結婚して、ダビデの曽祖母になる祝福をいただいたのです。
このようなルツを通して私たちが悟るべきことは、自分に何の利益も返ってこないとしても、善の道理を追うことそれ自体を喜びとしなければならないということです。ルツは心が正しかったので、自分の利益を求めないで、自分を犠牲にして道理を尽くしました。神はこのようなルツを喜んで、祝福して報いてくださったのです。
次にヨセフです。ヨセフは父のヤコブにこの上なく愛されていて、腹違いの兄たちのねたみによってエジプトに奴隷として売られましたが、神の摂理にあって十三年目にエジプトの権力者になりました。そして、カナンの地に飢謹があって、糧がなくて苦しんでいるとき、父と兄たちをエジプトに来るようにして、豊かに生きるようにしました。
父のヤコブが死ぬと、腹違いの兄たちはヨセフが仕返しするのではないかと恐れました。以前ヨセフに対して行った罪のためでした。兄たちは自分たちのそむきを赦してくださいと願い、ヨセフの前にひれ伏して 「私たちはあなたの奴隷です。」と告白します。
すると、ヨセフは「恐れることはありません。どうして、私が神の代わりでしょうか。あなたがたは、私に悪を計りましたが、神はそれを、良いことのための計らいとなさいました。それはきょうのようにして、多くの人々を生かしておくためでした。ですから、もう恐れることはありません。私は、あなたがたや、あなたがたの子どもたちを養いましょう。」と兄たちを慰めました。
もし皆さんが同じ状況にあったとすれば、ヨセフのように行えるでしょうか? ヨセフは心が良かったので、悪に悪を報いることは考えもしませんでした。しかし、兄たちは自分たちの心が悪いので、ヨセフにもそんな心があるのではないかとさばいて恐れたのです。
このように善人と悪人の心遣いが違うのが見られます。ヨセフの兄たちの心が良くて正しかったなら、そんな悪を行うこともなかったでしょうが、仮に一瞬の過ちで罪を犯したとしても、弟の前にひざまずいて、罪の報いを喜んで受けようとしたでしょう。それが正しい人の姿です。しかし、まことの悔い改めの心がなかったので、「ひょっとして私を害しないだろうか」という恐れが先に立ったのです。
3.へりくだって信仰の行いを見せた長血の女
十二年の間長血をわずらっていた女は周りの人々に捨てられるしかない身の上でした。当時の社会では、長血があれば汚れているとみなされて、接触さえ避けたからです(レビ15:25)。ですから、イエス様の御前に出て行ったり、あえて顔と顔を合わせて話をしたりすることさえ申し訳ないことだったでしょう。しかし、「尊いあの方のお着物のふさにさわることでもできれば、きっと直る」というへりくだった信仰の行いを見せました。神はこのような信仰を喜ばれて、すぐに答えといやしのみわざを施してくださったのです。
私たちはここで何を悟らなければならないでしょうか? 何かをするとき、ひょっとして自分の思いや悪にさえぎられて解決されていないのではないか、振り返らなければなりません。十二年の間長血をわずらっていた女のように、自分を低くして信仰によって進んで行けば、何でも答えられます。
ある人々は、自分には学びが足りない、貧しい、愚かだという理由で、大胆に出て行けないのを見ます。自分に欠けていることをすべて無にして、へりくだって神の御前で信仰によって求めれば、誰でも答えられます。
ささげ物をささげる時も、いくら小さいものでもまことに心を込めてささげれば、神はその心をご覧になって喜ばれます。レプタ銅貨二つを投げ入れた貧しいやもめは、自分の生活費の全部をささげました(ルカ21:1-4)。レプタはその当時、一番小さい単位の銅貨です。たとえいくらにもならなくても、最善を尽くしてささげたので、イエス様はどの人よりもたくさん投げ入れたとほめられたのです。
ツァレファテのやもめも、神のしもべエリヤに、最後に残った一握りの粉と少しの油で食べ物を作って差し上げたとき、神が尊く受けられました。神が受けられるものは物質の多い少ないではなく、心と信仰の行いです。
神は信仰によって行う義人を捜して、その人とともにおられ、祝福されます。このように悪はどんな悪でも避けて、信仰の行いを見せるほど、神が上から霊の信仰を下さり、答えて祝福されるのです。信仰によってイエス様の着物のふさにさわることだけも長血が直った女のように、へりくだった心で求めて、何でも答えられる幸いな聖徒になりますように。
* まとめと適用
1.十二年の間長血をわずらっていた女がどのようにしていやされたでしょうか?
__________________________________________________________________________
2.( )の中に合う主人公を書いてください。
①自分の利益を求めないで、子として道理を尽くし、喜びと感謝をもってしゅうとめを最後まで養いました。( )
②腹違いの兄たちのねたみによってエジプトに奴隷として売られましたが、彼らを恨まなかったし、すべてにおいて神により頼んで、ついにエジプトの権力者になりました。( )
③神のしもべエリヤに最後の糧でパンを作って差し上げ、日照りが終る時まで糧が尽きませんでした。( )
* 今週の課題
これまで15課にわたる「義人は信仰によって生きる」の学びで、どの聖書の人物に一番似せられたいと思いましたか? 分かち合ってみましょう。
* 「地名」を知って力にしましょう!
「ベツレヘム」
「パン屋」という意味を持っていて、エルサレムの南側にあるイエス様の出生地である。預言者ミカは「ベツレヘム・エフラテよ。あなたはユダの氏族の中で最も小さいものだが、あなたのうちから、わたしのために、イスラエルの支配者になる者が出る。その出ることは、昔から、永遠の昔からの定めである。」と預言した(ミカ5:2)。この預言はメシヤがそこで誕生されたことによって成就された。イエス様の当時の人々もこのミカの預言を信じていた。ベツレヘムはダビデの故郷であり、預言者サムエルがダビデに油を注いだところでもある。
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