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メッセージ >
聖書の学び
Title
第6課「すべてにおいて和らぎなさい」
Speaker
堂会長 イ・ジェロク 牧師
Bible
Date
2014-02-21
読むみことば: 箴言16:7
覚えるみことば: ヘブル12:14
参考にするみことば:マタイ5:9、箴言8:17
教育目標:誰とも平和を壊さないで、敵をも愛して和らいで、神に喜ばれる聖徒になるようにする。
「出る杭は打たれる」ということわざがあります。「頭角を現す者はとかく他の人から憎まれ邪魔をされる。」という意味もありますが、性格がとがっていれば、あちこちで多くの人とぶつかるようになって互いに苦しむという意味もあります。性格が円満な人は他の人ともよく交わって、互いにぶつからないで平和のうちに生きていけます。このような人とは対することも楽しいし、心も安らかで、平和をつくりやすいだけでなく、自分も幸せな生き方ができます。
1.人と和らぐことの大切さ
人と人の間でたびたび争いが起きて、平和をつくらない姿を見ます。その理由は何でしょうか? ほとんどが自分の考えや主張が正しいと思うからです。しかし、尊くて正しい方は神おひとりだけであって、神と一つであられるイエス・キリストの教えだけが真理です(ヨハネ14:6)。人が生まれて真理だけで教えられ、真理の中を歩むなら、主のお心に似せられて、皆と平和でいられます。しかし、私たちは親や師、隣人や友だちから学んだし、その中には真理でないことがたくさんあります。このようなことを土台に立てた理論や考え方や良心は人によって違うので、平和がつくれないのです。したがって、私たちは何が正しくて正しくないか、よく見分けなければなりません。
使徒パウロが「私の主であるキリスト・イエスを知っていることのすばらしさ・・・・・・私はキリストのためにすべてのものを捨てて、それらをちりあくたと思っている。」(ピリピ3:8)と告白したように、自分が正しいと思うことを打ち砕いて、みことばで変えられてこそ人と和らぐことができるのです。
神は「すべての人との平和を追い求め、また、聖められることを追い求めなさい。聖くなければ、だれも主を見ることができません。」(ヘブル12:14)と言われ、「平和をつくる者は幸いです。その人たちは神の子どもと呼ばれるから。」(マタイ5:9)と言われました。したがって、人と和らぐことがどれほど大切で、神が尊く思われるのかわかります。
2.人と和らげない時の苦しみ
私たちがイエス・キリストを受け入れて真理の人に変えられ、互いに仕えれば、平和のうちに生きられます。しかし、自分のはかりごと、自分の思弁、自分のスタイルだけが正しいとこだわれば、人と和らげないし、互いに苦しみます。
創世記に記されているアブラハムの妻サラだけ見てもわかります。神はアブラハムが七五歳のとき、子どもを与えると約束されましたが、十年過ぎてもサラはみごりませんでした。待てなかったサラはアブラハムに自分の女奴隷ハガルを妻として与えます。ハガルがみごもると、女主人サラを見下げるようになります。
そこでサラがアブラハムを恨んでハガルをいじめたので、彼女は逃げ去ります。ハガルは【主】の使いに会い、また戻って来てイシュマエルを産みましたが、神が約束された息子ではありませんでした。神の答えはイシュマエルが生まれて十四年後に与えられました。サラが九十歳になったとき、ついに息子イサクを産んだのです。
ところが、イサクが生まれると、また別の問題が起きました。イシュマエルがイサクをからかったのです。これを見たサラが耐えられず、アブラハムにハガルとイシュマエルを追い出してくださいと言いました。
これによってアブラハムは非常に悩みました。神はハガルとイシュマエルのことでサラが言うとおりに聞き入れなさいと仰せられます。たとえ約束の息子ではないとしても、イシュマエルを送り出さなければならないアブラハムの心情はどうだったでしょうか。このように、サラが神が子どもを下さる時まで待てなくて、人間の方法で問題を解決しようと思った結果、このような多くの苦しみが伴うようになったのです。
次に、ヤコブの妻レアとラケルの場合です。ふたりは姉妹ですが、夫の愛を得るために互いに嫉妬します。レアが息子を四人も産む間、子どもを産めなかったラケルは自分のはしためをヤコブに妻として与えます。姉のレアも負けないで、自分のはしためを妻として与えます。
このような関係が彼の息子たちにまで悪影響を及ぼしました。ヤコブには四人の妻から得た十二人の息子がいました。その十一番目の息子であるヨセフはヤコブが最も愛する妻ラケルの子であって、父の愛を独り占めします。その上、ヨセフが兄たちの悪いうわさを父に告げたりして、兄たちは彼を目の敵にしていたのです。結局、腹違いの兄たちによって、ヨセフは他国に売られてしまいます。
自分を主張して、ねたんでそねんで、みことばどおり生きなければ、人と和らげないし、不幸が伴うのが見られます。まことの幸せは真理の中を歩むとき味わえるのです。
3. まことの幸せを得る道
[箴言16:7]に「【主】は、人の行いを喜ぶとき、その人の敵をも、その人と和らがせる。」とあります。誰かと和らげなくて苦しんでいるなら、主に喜ばれなさいということです。そうすれば神がその人の敵をも、その人と和らがせてくださり、すべての問題を解決してくださるという意味です。
聖書で神に喜ばれた人として、ソロモンが挙げられます。彼は霊とまことによって神の御前に一千頭の全焼のいけにえをささげて神に喜ばれたので、神と和らげました。どれほど喜ばれたのか、今まであったこともなく、これからもないような知恵を神から答えられただけでなく、富と誉れも加えていただきました。
次にはエステルが挙げられます。ユダヤ人としてペルシヤ帝国の王妃になったエステルは、ハマンのたくらみによって自分の民族が滅ぼされる危機に面したということをいとこのモルデカイから聞きました。そのとき、王と自分の民ユダヤ人を和らがせるために、エステルはまず主に喜ばれました。首都のシュシャンにいるすべてユダヤ人たちとともに三日間、水も飲まないで断食しながら神に求めました。そして、死を覚悟して王のところへ行って訴えました。そこで王の恵みを受けます。神がエステルを喜ばれて、民族を救えるように働かれたのです。
ルツ記に記されているモアブの女ルツも、神に喜ばれて祝福された主人公です。ルツはイスラエル人のところに嫁に来ましたが、不幸にも家にいる男すべてが死んでしまいました。自分の生きる道を求めて離れることもできましたが、正しい心でひとり残された姑に仕えて、嫁としてすべきことを果たしました。このように神に喜ばれると、その地域の有力者ボアズの妻になり、結局、息子オベデを産んで、ダビデの家の系図に記載される大きい祝福を受けました。
4.すべてにおいて和らいで祝福されるには
それでは、私たちがすべてにおいて和らいで、祝福されるには、どうすべきでしょうか?まずは、ソロモンのようにみことばを聞くことを慕って、全焼のいけにえ、すなわち、礼拝をささげることを喜ばなければなりません。
[箴言8:17]に「わたしを愛する者を、わたしは愛する。わたしを熱心に捜す者は、わたしを見つける。」とあります。神を愛して、みことばを聞くことを喜んで、熱心に礼拝に参加して、祈って賛美する人になってこそ、神に祝福されることができます。
また、神の戒めを追い求めて聞き従っていくことで、心の清い義人にならなければなりません。神に喜ばれることにはいろいろありますが、最も喜ばれることは罪を捨てて聖められ、まことの義人になることです。
次に、信仰によって熱心に伝道して善を行い、熱心に徳を施さなければなりません。そうするとき、神が行いのある信仰を喜んで、祝福として報いてくださるのです。施しと良いわざをたくさんして祝福された人としては、コルネリオとタビタが挙げられます。コルネリオは異邦人ながらも、全家族が聖霊を受けたし、タビタは死んでから生き返る祝福をいただきました(使徒9_10章)。
したがって、私たちは神に喜ばれて、すべてにおいて和らぐ人にならなければなりません。まずは神と平和をつくり、次に神のしもべたちと平和をつくり、信仰の兄弟たちとも平和をつくらなければなりません。また、親子の間に、夫婦の間に、兄弟の間に、隣人の間に、友だちの間に、そして職場の同僚や上司との間など、すべての人と和らいでこそ、キリストの香りを放って、世の光と塩になることができるのです。
●まとめと適用
1.次に( )の中に共通に入る単語を書いてください。
「すべての人との( )を追い求め、また、聖められることを追い求めなさい。聖くなければ、だれも主を見ることができません。」(ヘブル12:14)
「( )をつくる者は幸いです。その人たちは神の子どもと呼ばれるから。」(マタイ5:9)
2.次の中で、神に喜ばれて神と平和をつくらなかった人は?
①ソロモン ②ルツ ③エステル ④サラ
3.サラ、ハガル、ラケル、レアの共通点は何でしょうか?
________________________________________________________________________
4.皆さんはすべての人と和らぐためにどんな労苦と努力をしているのか、書いてみてください。
________________________________________________________________________
●今週の課題
神が喜んでお受けになる断食と祈りとは何でしょうか? 断食が終わった後の保護食はどうしておられますか? 次回までに考えてきましょう。
●「人物」を知って力にしましょう!
「ハマン」
アガグ人ハメダタの子で、アハシュエロス王の首長だった。王が彼を昇進させると、王の家来たちはみなハマンに対してひざをかがめてひれ伏したのに、ユダ人モルデカイだけが拒むと、憤りに満たされて、モルデカイを含めたユダ民族を根絶やしにしようと陰謀をたくらむ。そこでエステルは三日断食をして、死ななければならないのなら、死にますという覚悟で王の前に行き、ハマンの陰謀が水の泡となるようにする。結局、モルデカイのために準備しておいた柱に、ハマンがかけられて死ぬことになる。
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